モスクワ第二国際空港(1999年9月 71歳)
モスクワの正式な国際空港は、市内の中心からバスで30分くらい離れたところにあります。ところが『モスクワ第二国際空港』は、驚いたことに赤の広場の中にあるのです。
この中には、韓国人や日本人の他に62名のアメリカ人もいたのです。それでも文句が言えなかった時代のことです。 赤の広場は自由に行き来ができるので、常時多くの人々が歩いています。そのような場所に何故着陸できたのか、不思議に思ってガイドさんに尋ねてみました。 「そのとき、赤の広場には誰もいなかったのですか?」と。「いいえ、セスナ機は歩行者がいなくなるまでクレムリンの上空を旋回して様子を伺い、着陸のチャンスを狙っていたようです」と………。 特に警備の厳しいはずの政治の心臓部であるクレムリンの上空を、他国の飛行機が旋回していたのさえ警備の軍隊が誰ひとり気がつかなかったのも、信じられないほど油断があったことになるけれど、堂々と着陸した青年の度胸もたいしたものだと思います。 当然のことながら国際法違反だし、場所が場所だけにその青年に対する処罰が気になります。ガイドさんに、「その青年は銃殺刑にでもなったのですか?」と尋ねたら「いいえ、2週間の取り調べを受けただけで、政治的な意図がなかったと分かり無罪放免されたようです。」との返事。 良かったなぁーと、胸を撫で下ろした後で、すごく愉快な気分になりました。それにしても『モスクワ第二国際空港』とは、実にうがったユニークな名前を付けたものだと感心しました。 |